著作権法では「無断で複製されない権利」を定めていますが、場合によってその権利を制限しています。これを権利制限と呼びます。例えば私的利用のための複製や、学校など教育機関での複製などは、一定の条件を満たせば著作権侵害になりません。改正後の著作権法では、権利制限の一つとして一定条件の下、「送信の障害の防止などのための複製」を加えたのです。送信の障害を防ぐための複製には、(1)アクセスを分散させるためのミラーリング、(2)ネットワークや機器の障害などに備えたバックアップ、(3)通信を効率化するキャッシュ──が該当します。

 この法改正によって、プロバイダーや携帯電話事業者、一般企業、大学などは、安心して国内にキャッシュサーバーやバックアップサーバーを設置できるようになります。一方のユーザーは、データ送信が効率化された快適なサービスを受けられるようになります。